2024/06/07

枚方市穂谷方面観察会の記録

 

令和3年10月31日(日) 枚方市穂谷方面観察会

  穂谷は日本の里100選に選ばれたところで、NACS-J(日本自然保護協会)の全国調査(モニ1000)の重点地域に指定されています。何日か良い天気が続いていたのが下り坂で、前日からの雨が心配でしたが、幸運にも家を出るころには止み、当日は温かい日差しにも恵まれました。京阪電車「枚方市」駅発のバスがJR「津田」駅を経由して穂谷終点に10時に到着、バス停近くの公民館でトイレを済ませて、往復コースで観察をスタートしました.。

  2週間前に下見を行い、今回の観察会で会員の方に見ていただきたいと思う植物が幾つかありました。リンドウ、ワレモコウ、スイラン、ウメバチソウ、センブリなど、数が減っていたり、今、平野(丘陵)部ではなかなか見られないものです。このうち、ウメバチソウ(写真左)は今回の下見では見られませんでしたが1年前の同時期に生えていることを確認していました。耕作地の間の道なのでたいした勾配もなく、全行程も4㎞程度ですから、いつもの超ゆっくりスピードでの観察ではしんどいことはありませんでした。

  スタートしてすぐに目を引いたのは、たわわに実った大きな柿の木です。開けた景観で、里山の風景そのものを感じました。竹林に挟まれた道を通るときは、暗さと涼しさを感じました。途中、イカタケというキノコを見ました。名前のとおり、10本あしのイカを彷彿させる面白いキノコです(写真中)。以下、観察できた植物のいくつかを紹介します。

  「白い花」 ノギクの仲間、コウヤボウキ、ウメバチソウ、センブリ、など、 「黄色い花」 ヤクシソウ、イヌガラシ、コナスビ、スイランなど、 「青色~紫色~赤色の花」 キツネノマゴ、ラッキョウ、リンドウ、ワレモコウ、イヌタデなど。花が咲いていたものの合計40種以上。  「赤い実」 カラスウリ、ウメモドキ、サネカズラ、ヤブコウジ、サルトリイバラなど。実のついていたものの合計25以上。 これらの数字にイネ科、カヤツリグサ科などの地味派は含めていません。

  12時になり、日当たりのよい場所で昼食休憩を取って、集金と記念撮影をしました。それから、さらに奥へと歩き、カヤネズミが生息しているオギ原(耕作をやめた田んぼ)まで行きました。ヒレタゴボウの花とガマの穂を見て引き返し、14時40分にバス停に戻りました。全体にうまく運んだ観察会でしたが、下見時に見られたサワギキョウがもうなかったのが残念です。左木山さんが、道々、コケの解説をしてくださったこと、センブリ(写真右)が下見で確認した場所になく、コースから外れたところのものを左木山さんだけが見られたことを付け加えておきます。


下の写真は観察会で見たアイダクグの小穂。アイダクグはヒメクグに似ていますが、花序がやや楕円形になり、小穂の鱗片に棘があります。


 

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