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2025/06/07

2024年11月10日(日) 高安山~竜田川方面植物観察会の記録

 当日は、お天気に恵まれ、暑くもなく、寒くもなく、植物観察には、とても良い天候であった。近鉄西信貴ケーブルで高安山駅まで上った。上って行く途中では、眼下に大阪平野が一望でき、すばらしい眺めが楽しめた。高安山駅前に9:40に集合して、挨拶をして、資料を配布した。今回の主な目的は、アオモジとシマカンギクとの出会いであった。10時に出発して、観察会を始めた。

 歩き始めてすぐには、クマノミズキ、ヤマコウバシ、クヌギ、コナラ、ニワトコ、シロダモ、ソヨゴ、ウラジロノキ、コバノガマズミなどが観察された。キク科のコウヤボウキは、ちらほらと花が残っていた。しばらく歩き続けると、目的のアオモジに出会った。この時期のアオモジを見るのは初めてであったが、たくさんの花芽がびっしりと付いていて、びっくりした。「年末~2月には、アオモジが花屋で咲き誇っている」という話に納得がいった。もう準備が始まっていたのだ。

高安山レーダー付近では、花の咲いているテイショウソウが観察された。テイショウソウの花は、コウヤボウキの花と似ている。私の経験では、テイショウソウは、和泉山脈と生駒山地では見受けられるが、北摂の山々では生育していないように思われる。テイショウソウ以外には、ミツバ、ノササゲ、アオミズ、ヤブマオ、ヤブマメ、ボタンヅル、ヤブタバコなどが観察された。シソ科の小さな花が見受けられたので、近寄って見ると、ナギナタコウジュであった。片側に花を並べている花序のようすは、薙刀を想像させる。匂いを嗅いでみると、あの独特の香りがした。

 大阪府と奈良県の境の尾根道を歩いていると、ヤクシソウの花が盛況に咲いていた。ヤクシソウの名の由来は、茎を抱く倒卵形の葉の形が、薬師如来の光背に似ているからと言う説があるが、その変わった形の葉に黄色の花がたくさん咲いている様子は、風情のあるものであった。

 立石越で急カーブをして、奈良県へと足を運んだ。ここから龍田川駅までは、下り一辺倒である。しばらく歩いた後、12時が近づいてきたので、菊畑の横の道端で、昼食を取った。日向で昼食を取るには暑く、日陰で昼食を取るには寒い、と言う複雑な陽気であった。私は、その境目で昼食を取ることにした。近くの藪には、赤いカラスウリの実が、いくつかぶら下がっていた。

 しばらく歩くと、久安寺の集落に到着した。ここでも、集落周辺でアオモジが植栽されていて、花芽をたくさん付けていた。久安寺集落~信貴畑集落では、ツクバネガシ、テイカカズラ、アキノキリンソウ、ボントクタデ、ミゾソバ、テイショウソウ、カゴノキ、マルバアオダモ、アカガシなどが観察された。垂直分布に関して、アカガシは照葉樹林帯の最高部に生育する。この地域は内陸部であり、冬の寒さがかなり厳しいのであろう。

 信貴畑集落を集発して、椹原(ふしはら)の集落に向かった。途中には、ナツフジ、ミヤマガマズミ、コバノガマズミ、スダジイ、ネズミモチの他、待望のシマカンギクが観察された。シマカンギクの鮮やかな黄色の花が、日当たりの良い斜面に、あちらこちらと咲いていた。長尾さんが、スマホを使って、インターネット検索すると、「シマカンギク」と検索された。今風に言うと、シマカンギクは、私の「推しの花」で、眺めていると心が華やぎました。ミヤマガマズミとコバノガマズミがいっしょに観察されたので、葉の手触りを試してみました。ミヤマガマズミがツルツルとした手触りに対して、コバノカマズミは毛ば立つような手触りがした。

 椹原集落にある正光寺でトイレをお借りして休憩した。椹原集落を出発して、竜田川駅に3時過ぎに到着し、観察会終了の挨拶をして、解散した。



2024年10月20日 鶴見緑地公園観察会の記録

 このところ雨で中止となる観察会が多かったが、この日は晴天に恵まれ、爽やかな風の中、気持ちのいい観察会となった。 大阪メトロ鶴見緑地駅に午前10時に集合し、木村副会長の挨拶の後、観察を開始する。

 まず、中央大通にあるメタセコイアとラクウショウで両者を比較する。樹形を比較した後、どれが1枚の葉か、その根拠は、などのクイズで長枝と短枝を理解し、葉が対生のメタセコイアは球果の鱗片も対生、葉が互生のラクウショウは球果の鱗片も互生であることを確認した。

 「自然体験観察園」に入ってすぐの所にヤブガラシがあったので、このツルは茎が変化したものか、葉が変化したものかを、葉が互生か対生かに注目して考えた。

 さまざまな植物を観察しながら進む。ここで育っている木には、植栽されたものと、鳥が運んできた種子に由来するものとが混じっているようだ。ジュズダマ、カラムシ、ミゾソバなどを観察しながら進む。コウホネが咲いていた。田にはデンジソウが見られた。よく育ったマコモがあった。この芽が黒穂菌に感染して大きくなったものはマコモダケの名で店先にも並ぶようになってきている。外来植物のマルバツユクサも見られた。

 古代米が育てられていた。見るとふつうのイネには無いノギが発達していた。多くのイネ科に見られるノギは、食害から種子を保護し、種子散布にも役立つと考えられているが、イネでは収穫時の妨げになるとして、栽培化の過程で選抜、除去されている。

 「風車の丘」ではコキア(ホウキギ)やミューレンベルギアが美しかった。ギンドロ(ウラジロハコヤナギ)が地下茎で増えていた。風車をバックに記念写真を撮った。

 ホシアサガオとマメアサガオの比較などを行いながら、「日本庭園」へ。背後に作られた流水中にはアメリカオオアカウキクサと思われるシダ植物があった。

 ここから少し北に進んだ「西アジアレストハウス」近くの休憩所で昼食を取った。昼食中、ハシブトガラスが早く出ていけ!とばかりに鳴き続けていた。

 昼食後、ナギやナンジャモンジャノキなどを観察しながら山のエリアを下る。途中、イヌビワがあったので、この雌株・雄株とイヌビワコバチとの関係を説明した。また、アメリカデイゴが咲いていたので、花の色、ガクの丈夫さ、密の多さなどから鳥媒花と考えられることを説明した。

 山のエリアの「西ゲート」から「せせらぎの滝」へ。ここではカツラの短枝と長枝について説明した。「緑のせせらぎ」に沿ってアベマキ、ハンゲショウなどを観察しながら歩く。コケ植物では、ヒナノハイゴケ、サヤゴケ、ヒロハツヤゴケ、ケカガミゴケ、フルノコゴケなどを観察した。

 「けやき通」を通り、「咲くやこの花館」前へ。当初は全員で入館の予定であったが、温室の工事中であることや通路が狭く全員集まっての植物観察が困難であることなどから、いったんここで解散し、希望者のみで入館することにした。

 「咲くやこの花館」では、石垣島や沖縄などで見られるサガリバナやマングローブで見られるオヒルギ、アリと共生する植物、トックリキワタの花と実、多くの高山植物などを楽しんだ。咲くやこの花館は広いバックヤードで開花調節し、頻繁に植物を入れ替えているので、高山植物なども季節に関係なく楽しめる。         (左木山 記)

【その他の観察した植物】
アキニレ、ユズリハ、ヒメコウゾ、センダン、コナギ、ナツメ、エノキ、ケヤキ、コブシ、アメリカフウ、イロハモミジ、アメリカノウゼンカズラ、オオオナモミ、アカギ、スイフヨウ、ヒトツバタゴ、トウネズミモチ、クヌギ、クマシデ、アカシデ、ニシキギ など

 


2024年5月12日 甘樫丘(国営飛鳥歴史公園)観察会 の記録

甘樫丘には「万葉の植物園路」と名付けられた散歩観察コースがあります。万葉の木々が40種選ばれ、①~㊵と順に番号が振られ、和歌を紹介してあります。植物同好会の私たちとしては和歌のヒントなしで同定していきたいところです。和歌の文字もいわゆる万葉仮名で、イチイガシ(伊知比)、ヤマブキ(山振)、シャシャンボ(佐斯夫)、ミツマタ(三枝)、クチナシ(支子)などすぐにはわからないものもありました。

さて、下見を5/6(土)に行ったときは①番から㊵番まで順調に見てまわれたのですが、そこで思いがけない予告を知ります。観察会の当日は①番から⑳番までのコースが通行止めになるのです。いまさら、会員に連絡もできないので半分のコースだけで辛抱していただくしかなくなりました。下見で「尾根コース」を歩くと、キンランとギンランに会えましたし、名札がつけられた秋に咲く野草を勉強することもできたのですが、本当に残念でした。

スタート場所で木村さんにタンポポの解説をしていただきました。アカミタンポポ、シロバナタンポポ、セイヨウタンポポ、それにカンサイタンポポ。それからオオニワゼキショウ、アイセイタカハハコグサといった外来種を見て、園路コースを㊵番から逆にゆっくりと進みました。独特な色のナワシロイチゴ(実)、高校生物で習う桑実胚の由来になったマグワ(実)、濡らすと動くカラスムギ(種子)などを観察しました。花を見られたのはガマズミ、カナメモチ、タニウツギ、スイカズラ、エゴノキ、ニシキウツギ、モチツツジ、クサノオウ、サクラマンテマ、アオオニタビラコ、コモチマンネングサなどです。

ヤマコウバシの葉が一部コクサギ型葉序であること、ウラシマソウが芋の育ち具合で雌雄が決まることなど学びました。公園内は草刈りがなされていましたが、ウバユリやツリガネニンジンなどは意識的に残しているように思えました。花がないものも少しあげておきますと、ヤマムグラ,アゼナルコ、ウワミズザクラ、イタチハギ、エゾノギシギシ、ナナミノキなどがありました。シダではミゾシダ、オクマワラビ、シケシダなどが見られました。

前日の午前まで雨で中止も予想された観察会でしたが、当日の朝の降水確率が午前・午後ともに50%で実施に到りました。結局、午後2時半までの観察は傘をささずに済み、終わってみれば涼しくて良かったと言える観察会でした。(長尾 記)



 

2024年4月21日 石清水八幡~淀川背割提観察会 の記録

雨模様であったが、大阪府の朝の降水確率が50%であったため、開催することとなった。

京阪石清水八幡駅を傘がなくても良い程度の小雨の中、10時に出発。駅前で、葉に深い切れ込みあり、痩果が赤いアカミタンポポを確認した。そのあと、石清水八幡の一の鳥居をくぐり、池に貴重種のアサザが植えられているとのことで観察した。池の右隅には、藤棚があり、ちょうど咲き始めたところであった。池の大部分はハスに覆われているが、藤棚の下にアサザらしい葉があるが、場所をかえるとすぐ近くに、葉にぎざぎざのあるアサザを確認した。昨年5月1日の下見時には花も確認できたが、今回は少し早いため見られなかったのが残念であった。そのあと、神応寺の方面に行く、水路沿いに、イチハツやヒメウツギ、アマドコロなどの花が見られた。クサノオウやヤエヤマブキを見て、参道に入ると、シャガの花が咲いており、さらに上ると斜面一面を覆い尽くしているところもあり壮観であった。参道では、ヤマアイ、ヤブニンジン、タニギキョウ、タチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、キランソウ、ムラサキケマンなどの花が見られた。参道の谷をへだてた向いの斜面には、クルマシダが一面に拡がっているところがあるが、行場では、間近に葉を見ることができた。さらに進み、アオオニタビラコ、ヌカボシソウ、ベニシダとフモトシダの芽生えの姿、コンテリクラマゴケなどを見て、本堂に到着。色々な花木が植えられているが、ヒラドツツジではないかと思われるもので、萼の根元まで花弁が5つに分裂しているものがあり、みんなで感心して見ていた。階段を下り、石清水八幡の一の鳥居をあとにして、元来た道を引き返し、大谷川に降り、岸に生える植物を観察した。そこでは、キツネノボタン、ヤガミスゲ、オオカワヂシャ、セリ、イヌガラシなどの他にイグサ科の帰化植物のコゴメイがあり、茎を縦に裂くと、髄に空洞が有り、イ(イグサ)との区別点を確認した。

京阪電車の鉄橋の下をくぐり、京阪国道沿いを背割堤方面に進む。11時50分頃、「さくら出会い館」に到着、集会室で昼食をとった。部屋には桂川、淀川、木津川の改修の歴史が分かるパネル展示があり、宇治川は巨椋池を経由して淀川に流れていたのを改修し、水草で有名だった巨椋池は干拓し今は耕作地になっていることや、背割堤は宇治川の洪水対策として、明治時代の改修でも設けられたことなどが理解できた。昼食後、12時30分ころから、雨脚が少し強くなったなか、背割堤を下流方面に向けて出発。堤の上から、木津川河川敷に黄色いカラシナが一面咲いているのが見られた。木津川の河川敷に降り、カンサイタンポポ、セイヨウタンポポ、ブタナ、ノアザミ、ナヨクサフジ、トゲミキツネノボタン、セイタカヨシ、ナガバギシギシ、スイバ、クコ、イタドリなどを観察して、背割堤を超えて淀川の河川敷をさかのぼる。淀川の河川敷は木津川に比べ幅が狭く、木々がたくさん育っており、それらの樹木の下に育つセイヨウイラクサ、ヤワラスゲ、オドリコソウの花などを観察して、雨脚が強くなったこともあり、石清水八幡駅にもどり、13時50分頃解散した。雨の中であったが、普段見られない植物が多く見られた観察会であった。

(今井周治 記)



令和5年11月5日(日)近つ飛鳥風土記の丘周辺観察会の記録

当初は雨の予報だったが、好天となり最高気温が28℃に達するなど11月としては暑い一日だった。集合場所の富田林駅には11人が集まり、来月20日に廃止となる金剛バスで河南町の平石バス停まで行った。このあたりは田畑が広がる農村地帯で古くからの里山の風景が見られる。ここからススキの穂が白く光る穏やか登り道で、約1km先の高貴寺をめざす。途中、アキノノゲシ・アキノタムラソウ・ヤマハッカなどの花とともに、やや時期はずれのクサノオウやホトケノザ・オニノゲシ・ウシハコベの花も見られた。カナムグラの雌株は結実し、枯れた花序をつけた雄株と対照的。いずれも地下に閉鎖花をつけるミゾソバとヤブマメも花盛りであった。橙色のカラスウリや赤いサネカズラ・黒紫色のアオノツヅラフジなどのつる植物の実が目を楽しませてくれる。次第に山に近づき、小川のそばにはセキショウやボントクタデ・ヨシノアザミ・シャガなどが生え、シダ植物の種類もイヌワラビ・ワラビ・ホシダなどの人里の種から、ホソバカナワラビやリョウメンシダなどに移り変わっていく。

高貴寺まで緩い坂を上って行くと赤い実を次々と目にする。民家の庭にあったピラカンサとウメモドキ、それ以外にもソヨゴ・ウラジロノキ・コマユミ・クロガネモチ・ナナミノキ・アオハダ等、様々な大きさや色合い・質感の異なる赤い実を見た。高貴寺の山門のそばにはフユノハナワラビの群生が見られた。寺を出たところに、下見の時にはつぼみだったシマカンギク(アブラギク)の黄色い花が咲いている。次にヒノキの植林を経て着いた磐船大神社付近には、コジイの大木がたくさんあり、ちょうど実が落ちており、拾っている方も多かった。神社境内のサカキには黒い実ができていた。ここで昼食をとり、午後1時に神社を出発したが、最初は思いのほか長い急坂が続く。コジイ林が切れたあたりから、数本の大きなアカマツが見られ、低木のコバノミツバツツジ・ネジキ・ヤマウルシ・カマツカ・モチツツジなどアカマツ林に多い種が出現し、大部分のアカマツは枯れてしまっているが、以前はアカマツ林が広がっていたことがわかる。

坂を下りきって道路に出て、少し急な坂道を竹林の中を登って行くと、平石城跡に行く分岐点につく。少し寄り道をするが、あまり展望は良くない。説明によると「赤阪城の支城の1つで、この地の豪族平岩茂直が元弘元年(1331年)に立てこもり、その後正平14年(1359年)楠木正儀がこの城を固め足利勢と戦った」とあった。その後、今日の目的地の近つ飛鳥風土記の丘に向かう。途中、右側はゴルフ場で左も谷になった尾根道を歩く。左側の低木が途切れたあたりで大和葛城山を正面に眺めることができた。この道にはコナラが多く、ちょうど熟したアケビの実がたくさんぶら下がっていたが、もうちょっとのところなのに手が届かなかった。

このあとはずっと平坦かゆるい下り道で快適だった。左側の谷には今はタケやヨシ・クズなどで覆われて荒れているが、平らな土地やため池などがあり、昔は水田があり高齢化で放棄されたと思われる。降りて調べてみると貴重な植物が見つかるかもしれない。このあたりで取ったウラジロでグライダーを作って遊んだ。ウラジロの先端の二股部分(一対の羽片)をくっつけたまま切り取り、紙ヒコーキよろしく投げると、下り道の方に向け投げるとうまく滑空する。ほどなく、近つ飛鳥風土記の丘に到着し、足元にこれまで多かったウラジロノキとは異なる赤い実があり、上を見るとアオハダだった。樹皮をこすり取ると緑色なのと短枝があるのが特徴。その後、古墳群の間を歩き、赤い実をつけたタラノキを見ながらバス停まで下り解散し、富田林行と喜志行の金剛バスに分かれて乗車した。



令和5年10月8日(日)京都府立植物園観察会の記録

この日は天気が思わしくなく、指定の午前7時現在の京都の降水確率が午前30%・午後80%で、案内では午前・午後の区別をせずに、50%以上の時は中止としていたので、判断に戸惑われた方もおられ、お問い合わせもいただき、担当者で相談の結果、午前が30%なので実施することにしました。参加予定で中止と思われた方には申し訳ありませんでした。これを教訓に降水確率の表示方法は改善したいと思います。

10時30分の集合時刻に植物園の北山門に集合されたのは6人で、全員無料で入園して観察を始めました。満開のコスモスの花に迎えられ、正面に樹高10数mに達するトウカエデをみて、「竹笹園」にあるスエコザサを観察。牧野博士が妻の寿衛さんに捧げたことで有名。先週終わった「らんまん」の最終週のテーマでもありました。現在ではアズマザサの変種とされ、葉の片方(多くは上側)が内側に巻き込み、表面に長毛があるという特徴を観察できた。参加者に須恵子さんがおられたのも奇遇であった。

次に「植物生態園」に入り、様々な季節の植物を観察した。最初に左木山さんから、珍しいイセノテングゴケが紹介された。この植物園ではコケにまで名札がついている。生態園には多くの種類の植物があり、書くときりがないが、秋の七草の花をすべて見ることができ、今年はやや開花が遅かったヒガンバナが園内ではまだきれいに咲いていた。他に、冬になると枯れた茎に根から水が運ばれて霜柱ができるシモバシラの白い花が最盛期で、コミカンソウそっくりの実をつけるカンコノキ(コミカンソウ科)や、分布が局限されているがここでは大繁殖しているスズムシバナ(キツネノマゴ科)、大隅半島特産で大きな黄花を咲かせるタカクマホトトギスなどの花が印象に残っている。

みんなで熱心に観察して、ああでもないこうでもないと話しながら歩いていたら、お昼前になっていた。水琴窟の音を楽しんだり、池や小川があり、多くの樹木が植えられている「なからぎの森」で左木山さんにウマスギゴケ・エダツヤゴケ・オオミハタケゴケ・ホソオカムラゴケなど教えていただきながら「絶滅危惧種園」をめざす。ここでは、アマミアセビが生息域外保全されている。他にヨツバハギやハマアザミ・クサボタン・フジバカマなどの花が咲いており、水甕には牧野氏が発見したムジナモがあり、捕虫葉が観察できた。この近くの「中国植物園」で、ヒメサンショウバラのトゲトゲの実や常緑のカエデ類などを見てから、近くの東屋で昼食を食べることにした。食事が終わった午後1時頃から小雨模様となったが、午後は観覧温室内での観察を中心に行い、濡れることはなかった。

この日は園内の桜が何本か返り咲きしており、温室前の2本の大きなヤマザクラは3分咲きくらいであった。夏の高温少雨で葉がほとんど落葉したので、開花したものであろう。日本最大級で4500種を展示している観覧温室では、最初に開花中のオヒルギの花を観察し、仏教の三大霊樹とよばれるムユウジュ(釈迦の誕生)・インドボダイジュ(悟りを開く)・サラソウジュ(釈迦の入滅)を見た。サガリバナの花・カカオの花と実・バオバブの実・様々な形態のビカクシダやアナナス類、多種多様なラン科植物などが印象的であった。日本ではなじみのない植物でも、よく見ると興味深く、例えば、カタバミ科で樹木になるゴレンシ(実はスターフルーツ)の花は5弁でカタバミそっくりだった。3時頃温室を出て、小雨の中を集合場所の北山門まで戻り、解散した。今回は植物園内で気軽に、少人数で充実した観察会ができた。

京都府立植物園で見た植物のいくつかを【こちら】に載せました。



令和5年9月24日(日)能勢町地黄湿地観察会の記録

 

日ごろ見ることができない湿地の植物をじっくり楽しめる観察会になりました。

9時20分、能勢電鉄妙見口駅前集合で挨拶と初めのレクチャーを始めました。出原さんから地図と植物リストの資料で今日のコースの説明を聞き、さらに、今日の目的の1つとしてヒメシダ科3種類の見分け方を教わりました。ハシゴシダ、ヤワラシダ、ハリガネワラビを見分けられるよう観察をしました。 9時45分に2台のタクシーで地黄郵便局前まで行き、観察を始めました。

地黄湿地までは田んぼの横や林の中の道を進みました。そこでは、マルバアオダモやヤマハゼ、サンショウ、ウリカエデ、クロモジといった里山の樹木がみられました。ボントクタデとイヌタデ、イヌコウジュとヒメジソといったよく似た植物の比較などもできました。そのうち、シダがたくさん見られるようになり目的のシダの同定をはじめました。初めに出てきたのはヤワラシダです。軸の色とソーラスの位置で見分けることができました。林の中に入り、地黄湿地に近づくとハリガネワラビが多くなりました。残念ながらハシゴシダを見つけることはできませんでした。樹木ではオオバヤシャブシとヒメヤシャブシがあり、その見分けもすることができました。

地黄湿地は許可なく立ち入ることができません。そこで、能勢町で里山の保全活動をされている湯浅さんに湿地の立ち入りと案内をお願いしていました。12時5分に地黄湿地についたとき、湯浅さんが柵の鍵を開け準備してくださっていました。そこで、昼食にして12時30分から約2時間、湿地の観察をしました。湿地は上池と下池に分かれています。まず上池の周りのセンブリを見に行きました。以前は沢山あったそうですが、林の木を伐採したためにずいぶん減ったとのことでした。その後、シロイヌノヒゲ、イヌノハナヒゲ、スイラン、キセルアザミ、シカクイなど様々な湿地植物を見ることができました。水の中にはタヌキモがありました。次に、下池へ行くと、背の高い草の中に混じってムカゴニンジンを見つけることもできました。湿地を進んでいくと、アケボノソウが一輪だけ咲いていました。聞けば昨日は咲いていなかったそうで、私たちのために今日咲いてくれたように思いました。このように町中や野原では見られない植物がまだまだ沢山ありました。しかし、この里山や湿地には野生のシカがいて、植物を食べるために困っているとのこと。そういえば湿地に来る途中にもシカよけの電気柵がほとんどの田や畑にありました。能勢は栗の産地ですがシカはとても困った動物というわけです。湿地でもキセルアザミをはじめ多くの植物がシカに食べられていました。そこで、防鹿ネットで保護区画を作り、その効果や植生の違いを調べているそうです。下池を出て、14時20分ごろに湿地を後にしました。

そこからは1時間ほど歩いて途中の休憩地点である興徳寺まで行きました。途中の道は舗装されているところが多かったですが、日本の原風景のような景色を楽しみながら進みました。興徳寺からも1時間ほど歩き、16時10分ぐらいに野間の大ケヤキにつきました。大ケヤキにはフクロウやアオバズクが来たことがあるとのことでした。16時15分タクシーで妙見口駅までもどり、出原さんから本日のまとめをして頂き解散しました。観察会とは違いますが、妙見口からのバスが平日も無くなり、ケーブルカー・リフトも無くなるそうで、寂しく思いました。 

地黄湿地で見た植物(一部)を【こちら】に載せました。

2025/03/12

2023年4月30日(日) 光明池駅周辺の帰化植物観察会の記録

  泉北高速鉄道光明池駅から住宅地を抜けて城山公園まで、帰化植物(外来植物)を中心とした観察会を実施しました。長年帰化植物の研究、観察を続けてこられた中山圭子さんに案内をお願いしました。さっそく駅前広場の花壇を覗いていくと、コメツブツメクサ、コバンソウ、ヒメコバンソウ、ナガバギシギシ、メリケントキンソウ、オッタチカタバミ、カラクサナズナなどが次々あらわれて、一ヵ所でなかなか動けません。歩きながらもイヌコハコベ、キヌイトツメクサ、シロイヌナズナ、ナギナタガヤ、アオカモジグサ、キキョウソウ、ブタナ、セイタカハハコグサ等を見ていきます。ある花壇ではウラジロチチコグサ、ウスベニチチコグサ、キヌゲチチコグサ、チチコグサモドキを見比べて観察できました。駅前を少し離れると、シロバナマンテマ、ニガナ、ヌカススキがそれぞれ群落を作って見ごたえがあります。また斜面いっぱいにコゴメバオトギリがしげり、その下の溝にはハナヤエムグラがピンクの小花を華やかに咲かせていました。甲斐田川に沿って少し歩き、スイカズラ、スイバ、オニウシノケグサ、ナガハグサ、そして他ではなかなか見かけないカキネガラシをしっかり観察。道路沿いではネビキミヤコグサ、ユウゲショウが広がっています。団地の中を通り抜けて城山公園へ向かう途中では、フラサバソウ、ハナヌカススキ、カモガヤ、ヒナギキョウ、ツタバウンランなどが見られました。栽培品が逸出したと思われるシダの仲間のマツバランもまだ残っていました。城山公園はコジイやアラカシやコナラなどかつての泉北丘陵の植生が残っているようで、カンサイタンポポ、カニツリグサ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、キランソウ、ヤブタビラコ、ジシバリなどがありました。午後はヤワゲフウロ、アイセイタカハハコグサ、コウゾリナ、コモチマンネングサ、オオニワゼキショウなどを見ながら鴨谷池の横を通って駅へ。鴨谷池は木々が水際まで茂り落ち着いた雰囲気の池です。再び甲斐田川に出て、最近増えているシラホシムグラとヤエムグラの違いを観察しました。川の中にはオランダガラシ(クレソン)が、また住民の方が草木を植えておられる中、ヒルザキツキミソウやメキシコマンネングサなどが負けずに茂っていました。出発時雨が心配されましたが、途中少しぱらついただけで無事に終了できました。 ご案内いただきました中山様、ありがとうございました。

◎ 当日配布された、下見時に見られた植物リストをこちらに載せています。

◎ 当日観察したシラホシムグラの記事をこちら(外部の記事)に載せています。



2022年11月6日(日) 犬鳴山渓谷 植物観察会の記録

9時50分に犬鳴山バス停で木村副会長の挨拶の後、出原さんから今日の観察会のコースと見どころについて話をしていただきました。出原先生の話の中で、今回はエノキとコバノチョウセンエノキの観察、ナキリスゲとオオナキリスゲの比較、いくつかのハギ(特にキハギ)の観察などをポイントとしました。

犬鳴山バス停を出発し森の中に入っていくと、まずキハギの観察でした。キハギの葉先は尖り、全体が平面的に並んでいるようでした。杉や雑木の林では薄暗くヒメコウゾなどのいろいろな木々やササクサやチヂミザサなどの下草、シダ類などが繁っていました。さらに進んでいくと、オオナキリスゲを見つけることができました。ナキリスゲのすべての小穂は、上に雄花がつき下に雌花がつくが、オオナキリスゲの頂小穂には雌花がなく雄小穂のみとなる特徴で見分けることができました。そのあとすぐにコバノチョウセンエノキを見つけることができました。その後もエノキとコバノチョセンエノキを見ましたが、葉の形では見分けのつきにくいものもありました。

途中、藪の中に入って観察しました。そこでキジョラン、イワタバコを観察しました。キジョランはアサギマダラの餌となることを聞き、つるになって高木のてっぺんまで伸びていく様子を見ることができました。午後には道すがらアサギマダラの優雅に飛ぶ様子を見ることができました。

藪を出て坂を上っていくと、タイミンタチバナの木がありました。この木は黒潮に乗ってくるとのこと、このあたりから南、西に多くあるそうです。再び藪に入り、レモンの香りがするレモンエゴマや硬いとげのような葉をもったカヤを地面の近くで見つけるなどしました。山道に戻り少し進んだところで、鮮やかな瑠璃色の実をつけたルリミノキを観察し皆がカメラを向けていました。

七宝瀧寺では6日に火渡りの行事が行われていたため、行事の妨げにならないよう端の方でカギカズラの観察をしました。葉の付け根に1個,2個と繰り返し鉤が付き、その鉤を大木の枝に引っ掛けながら、大木の頂上まで登ってくのです。植物の戦略に恐れ入ります。昼食をとった駐車場で大きく育ったカギカズラを見つけ、その先に実がついているのを見つけました。

昼食後は車道を上り、階段を少し下ったところでフユザンショウ、カワミドリを見ました。再び車道に戻り、今度は下りながらバス停へ戻っていきました。その途中ギンリョウソウモドキを見ることができました。アキノギンリョウソウとも言いギンリョウソウよりも遅い時期に出てきます。ギンリョウソウの花は下を向いたままで成熟し、ギンリョウソウモドキの花は下から上へ向きを変えて成熟します。最後にキチジョウソウの群落を観察し、蕾や花や実を見ることができました。

帰りは予定を変えて早く下山したこと、早いバスの時間を調べずにいたことなど、帰りについて参加者の皆さんにご迷惑をおかけしました。この場をお借りし、お詫びいたします。

好天に恵まれたことと、出原先生がとても詳しく調査され、資料を準備してくださったことで様々な植物を十分に観察することができました。


下は、会員のブログから、当日観察した植物に関する情報です。(植物名をクリックしてください。)

 カギカズラ カワミドリ フユザンショウ 

2022年10月16日 「堺自然ふれあいの森」観察会の記録

晴天に恵まれ少し暑いほどの中、予定を変えてまず山側の里道から歩き始めました。この公園のシンボルでもあるシリブカガシや、ヤマモモ、カスミザクラの大木の間に、実をつけたウメモドキ、ナツハゼ、ネズミモチ、またイソノキの幼木、タカノツメ、カクレミノ等を観察していきます。水がしみ出した斜面にコモウセンゴケ、シダ植物のミズスギが見られました。尾根道に上がり、見晴らし広場では淡い藤色のコウヤボウキが花盛り。ゴンズイ、ガンピ、ナナミノキ、ヤブムラサキ、ネズミサシ、カクミノスノキ、ヒサカキ、クロバイ等の樹木を見たのち第二豊田川添いの道に下りると、こちらはヨシノアザミが一面に花をつけていました。タチカモメヅルの愉快な形の実や、ノダケの紫色の複散形花序が目を引きます。これらは草刈の時申し入れをして残してもらったとのことでした。奥まったところにあるウラゲウコギを観察し、ヤノネグサ、アキノウナギツカミ、アカネ等を見ていくと、美しい青緑色の実(虫こぶ)をたくさんつけてさながらクリスマスツリーのような、低木にからんだノブドウに出会いました。さらに奥に進むと、数年前の台風で大きな木が倒れてできたギャップに多くの草本やシダ植物が出現したという場所がありました。花後のオオヒキヨモギが数本あり、今度は花の咲いた時に来たいと思いました。川の中にはツルヨシ、ミゾソバ、出口に近づくあたりではアメリカセンダングサ、オオイヌタデ、ジュズダマ、オオブタクサ等が見られました。午後は職員の方に普段入れないスゲ沼を案内していただき、里山の湿地風景を再生するご苦労をうかがいました。ニホンアカガエル、シュレーゲルアオガエルが生息しているそうですが、ウシガエルやアメリカザリガニを根絶することが難しいそうです。稲刈りが終わった田でキカシグサ等を観察し、カヤネズミの巣の痕跡やススキの根元のナンバンギセルを見て終了しました。

下見の時からご協力いただいた熊谷様、当日お話を伺った酒井様、ありがとうございました。

(なお、当日お配りした下見の時の資料のうち、「ノブキ」は間違いでしたので削除して下さい。酒井様、ご指摘いただきましてありがとうございました。)

参加者18名

(藤村記)


下見(2022.9.25.実施)で確認した植物のリスト → 表示


下は、会員のブログから、当日観察した植物に関する情報です。

★ キカシグサ

刈り取られた田でかわいい花を咲かせる水田雑草です。気候の関係だと思いますが、今年は花がほとんど終わっていて、残っていた花も枯れる寸前の花でしたので、以前同じ場所で同時期に撮影した写真を紹介しておきます → こちら

★ ホソバイヌワラビ

観察会で無性芽を見ました。こちらに載せています。



 

2022年9月4日 金剛山久留野峠方面の観察会の記録

 

集合 午前10時15分に南海バス 金剛山ロープウエイ前バス停

 台風11号と停滞前線の影響で不安定な天気が続く中、この日は天気に恵まれた。金剛山ロープウエイ前バス停に集合、木村副会長のあいさつ、担当者からのコースの説明のあと、10時15分出発。集合場所のトイレの周辺では、オニドコロの花と実、季節外れのヤマブキの花、ボタンヅルの花、ヌルデの実、ノブドウの虫こぶと虫の入っていない実の違いなどを観察し、ようやく歩き始めた。

 歩道脇に生えたフサザクラの新しい赤い葉と大きな木にぶら下がっている実、マタタビの黄色く熟した実と虫の入った実、ヤブムラサキ、ムラサキシキブの葉、植えられたヒマラヤスギなどをみて東屋の横を通過。数個の実をつけたヒメヤシャブシ、赤い実と来年の小さな花芽をつけたカナクギノキ、ツルニンジンのつぼみと実(後で下を向いて咲く花も見られた)、オオバアサガラの実生の大きな葉。アブラチャンの大きな丸い緑色の実などを観察しながらゆっくりと進む。

 撤去されることが決まったロープウエイへの登り口を右に見て、まっすぐに進み久留野林道の入り口に到着。林道に入ると、谷道で両側が植林で、暗いところと、開けた明るいところがあり、暗いところには、小さな白い花をつけたハナタデやウワバミソウが地面を覆うように生えている。明るいところには、小さな穂をつけたミカエリソウ、花が咲き始めたアキチョウジ、実をつけたフタリシズカ、ユキザサなどがみられた。

 久留野峠への最後の急な登りになる前の開けた所で、舗装された道に荷物を広げて昼食をとり、もと来た道を戻った。雨の後で、濡れた滑りやすい道を注意深く下って帰った。登りに見逃した種類や、気が付いていなかった点を見ながら下った。

 道を覆うようにツルになって伸びている葉が話題になっていたが、シソ科のオウギカズラで、春の花のあとに地をはう枝が伸びるそうである。ヤハズアジサイについて、両側の斜面の植林下に、先が切れ込んだ大きな葉をつけて一面を覆うように生えており、木村副会長の説明では、この種は、そはやき要素(襲速紀、九州中南部の「熊襲」・四国の「速吸瀬戸」・紀伊半島・東海地方の中央構造線に沿って分布の中心がある植物)と言われており、帰ってWikipediaで調べたところ、なじみのあるところでは、ユキワリイチゲ・チャルメルソウ・ギンバイソウ・モチツツジ・テイショウソウ・シライトソウなどが該当するそうである。

 午後2時解散。解散のあと、バス停の歩道の溝に、アカバナの花が咲いているのを見てバスに向かった。歩く距離は短く、ゆっくり観察できたかと思う。

(その他、見られた植物)
アマチャヅル、イヌガラシ、イヌショウマ、イヌトウバナ、ウシタキソウ、ウバユリ、オトコエシ、カラスウリ、カラムシ、ガンクビソウ、キツリフネ、キンミズヒキ、ギンレイカ、クサアジサイ、クマシデ、ゲンノショウコ、コメナモミ、サジガンクビソウ、シュウブンソウ、シラネセンキュウ、ツリフネソウ、ノブキ、ハダカホウズキ、ヒメコウゾ、フタバアオイ、ミズタマソウ、モミジガサ、ヤブマオ、ヨシノアザミ




2024/12/07

2022年11月6日(日)犬鳴山渓谷 植物観察会の記録

9時50分に犬鳴山バス停で木村副会長の挨拶の後、出原さんから今日の観察会のコースと見どころについて話をしていただきました。出原先生の話の中で、今回はエノキとコバノチョウセンエノキの観察、ナキリスゲとオオナキリスゲの比較、いくつかのハギ(特にキハギ)の観察などをポイントとしました。

犬鳴山バス停を出発し森の中に入っていくと、まずキハギの観察でした。キハギの葉先は尖り、全体が平面的に並んでいるようでした。杉や雑木の林では薄暗くヒメコウゾなどのいろいろな木々やササクサやチヂミザサなどの下草、シダ類などが繁っていました。さらに進んでいくと、オオナキリスゲを見つけることができました。ナキリスゲのすべての小穂は、上に雄花がつき下に雌花がつくが、オオナキリスゲの頂小穂には雌花がなく雄小穂のみとなる特徴で見分けることができました。そのあとすぐにコバノチョウセンエノキを見つけることができました。その後もエノキとコバノチョセンエノキを見ましたが、葉の形では見分けのつきにくいものもありました。

途中、藪の中に入って観察しました。そこでキジョラン、イワタバコを観察しました。キジョランはアサギマダラの餌となることを聞き、つるになって高木のてっぺんまで伸びていく様子を見ることができました。午後には道すがらアサギマダラの優雅に飛ぶ様子を見ることができました。

藪を出て坂を上っていくと、タイミンタチバナの木がありました。この木は黒潮に乗ってくるとのこと、このあたりから南、西に多くあるそうです。再び藪に入り、レモンの香りがするレモンエゴマや硬いとげのような葉をもったカヤを地面の近くで見つけるなどしました。山道に戻り少し進んだところで、鮮やかな瑠璃色の実をつけたルリミノキを観察し皆がカメラを向けていました。

七宝瀧寺では6日に火渡りの行事が行われていたため、行事の妨げにならないよう端の方でカギカズラの観察をしました。葉の付け根に1個,2個と繰り返し鉤が付き、その鉤を大木の枝に引っ掛けながら、大木の頂上まで登ってくのです。植物の戦略に恐れ入ります。昼食をとった駐車場で大きく育ったカギカズラを見つけ、その先に実がついているのを見つけました。

昼食後は車道を上り、階段を少し下ったところでフユザンショウ、カワミドリを見ました。再び車道に戻り、今度は下りながらバス停へ戻っていきました。その途中ギンリョウソウモドキを見ることができました。アキノギンリョウソウとも言いギンリョウソウよりも遅い時期に出てきます。ギンリョウソウの花は下を向いたままで成熟し、ギンリョウソウモドキの花は下から上へ向きを変えて成熟します。最後にキチジョウソウの群落を観察し、蕾や花や実を見ることができました。

帰りは予定を変えて早く下山したこと、早いバスの時間を調べずにいたことなど、帰りについて参加者の皆さんにご迷惑をおかけしました。この場をお借りし、お詫びいたします。

好天に恵まれたことと、出原先生がとても詳しく調査され、資料を準備してくださったことで様々な植物を十分に観察することができました。


下は、会員のブログから、当日観察した植物に関する情報です。(植物名をクリックしてください。)

 カギカズラ カワミドリ フユザンショウ 

 

2022年10月16日 「堺自然ふれあいの森」観察会の記録

 

参加者18名

晴天に恵まれ少し暑いほどの中、予定を変えてまず山側の里道から歩き始めました。この公園のシンボルでもあるシリブカガシや、ヤマモモ、カスミザクラの大木の間に、実をつけたウメモドキ、ナツハゼ、ネズミモチ、またイソノキの幼木、タカノツメ、カクレミノ等を観察していきます。水がしみ出した斜面にコモウセンゴケ、シダ植物のミズスギが見られました。尾根道に上がり、見晴らし広場では淡い藤色のコウヤボウキが花盛り。ゴンズイ、ガンピ、ナナミノキ、ヤブムラサキ、ネズミサシ、カクミノスノキ、ヒサカキ、クロバイ等の樹木を見たのち第二豊田川添いの道に下りると、こちらはヨシノアザミが一面に花をつけていました。タチカモメヅルの愉快な形の実や、ノダケの紫色の複散形花序が目を引きます。これらは草刈の時申し入れをして残してもらったとのことでした。奥まったところにあるウラゲウコギを観察し、ヤノネグサ、アキノウナギツカミ、アカネ等を見ていくと、美しい青緑色の実(虫こぶ)をたくさんつけてさながらクリスマスツリーのような、低木にからんだノブドウに出会いました。さらに奥に進むと、数年前の台風で大きな木が倒れてできたギャップに多くの草本やシダ植物が出現したという場所がありました。花後のオオヒキヨモギが数本あり、今度は花の咲いた時に来たいと思いました。川の中にはツルヨシ、ミゾソバ、出口に近づくあたりではアメリカセンダングサ、オオイヌタデ、ジュズダマ、オオブタクサ等が見られました。午後は職員の方に普段入れないスゲ沼を案内していただき、里山の湿地風景を再生するご苦労をうかがいました。ニホンアカガエル、シュレーゲルアオガエルが生息しているそうですが、ウシガエルやアメリカザリガニを根絶することが難しいそうです。稲刈りが終わった田でキカシグサ等を観察し、カヤネズミの巣の痕跡やススキの根元のナンバンギセルを見て終了しました。

下見の時からご協力いただいた熊谷様、当日お話を伺った酒井様、ありがとうございました。

(なお、当日お配りした下見の時の資料のうち、「ノブキ」は間違いでしたので削除して下さい。酒井様、ご指摘いただきましてありがとうございました。)

(藤村記)


下見(2022.9.25.実施)で確認した植物のリスト → 表示


下は、会員のブログから、当日観察した植物に関する情報です。

★ キカシグサ

刈り取られた田でかわいい花を咲かせる水田雑草です。気候の関係だと思いますが、今年は花がほとんど終わっていて、残っていた花も枯れる寸前の花でしたので、以前同じ場所で同時期に撮影した写真を紹介しておきます → こちら

★ ホソバイヌワラビ

観察会で無性芽を見ました。こちらに載せています。



2022年9月4日 金剛山久留野峠方面観察会の記録

 

集合 午前10時15分に南海バス 金剛山ロープウエイ前バス停

 台風11号と停滞前線の影響で不安定な天気が続く中、この日は天気に恵まれた。金剛山ロープウエイ前バス停に集合、木村副会長のあいさつ、担当者からのコースの説明のあと、10時15分出発。集合場所のトイレの周辺では、オニドコロの花と実、季節外れのヤマブキの花、ボタンヅルの花、ヌルデの実、ノブドウの虫こぶと虫の入っていない実の違いなどを観察し、ようやく歩き始めた。

 歩道脇に生えたフサザクラの新しい赤い葉と大きな木にぶら下がっている実、マタタビの黄色く熟した実と虫の入った実、ヤブムラサキ、ムラサキシキブの葉、植えられたヒマラヤスギなどをみて東屋の横を通過。数個の実をつけたヒメヤシャブシ、赤い実と来年の小さな花芽をつけたカナクギノキ、ツルニンジンのつぼみと実(後で下を向いて咲く花も見られた)、オオバアサガラの実生の大きな葉。アブラチャンの大きな丸い緑色の実などを観察しながらゆっくりと進む。

 撤去されることが決まったロープウエイへの登り口を右に見て、まっすぐに進み久留野林道の入り口に到着。林道に入ると、谷道で両側が植林で、暗いところと、開けた明るいところがあり、暗いところには、小さな白い花をつけたハナタデやウワバミソウが地面を覆うように生えている。明るいところには、小さな穂をつけたミカエリソウ、花が咲き始めたアキチョウジ、実をつけたフタリシズカ、ユキザサなどがみられた。

 久留野峠への最後の急な登りになる前の開けた所で、舗装された道に荷物を広げて昼食をとり、もと来た道を戻った。雨の後で、濡れた滑りやすい道を注意深く下って帰った。登りに見逃した種類や、気が付いていなかった点を見ながら下った。

 道を覆うようにツルになって伸びている葉が話題になっていたが、シソ科のオウギカズラで、春の花のあとに地をはう枝が伸びるそうである。ヤハズアジサイについて、両側の斜面の植林下に、先が切れ込んだ大きな葉をつけて一面を覆うように生えており、木村副会長の説明では、この種は、そはやき要素(襲速紀、九州中南部の「熊襲」・四国の「速吸瀬戸」・紀伊半島・東海地方の中央構造線に沿って分布の中心がある植物)と言われており、帰ってWikipediaで調べたところ、なじみのあるところでは、ユキワリイチゲ・チャルメルソウ・ギンバイソウ・モチツツジ・テイショウソウ・シライトソウなどが該当するそうである。

 午後2時解散。解散のあと、バス停の歩道の溝に、アカバナの花が咲いているのを見てバスに向かった。歩く距離は短く、ゆっくり観察できたかと思う。

(その他、見られた植物)
アマチャヅル、イヌガラシ、イヌショウマ、イヌトウバナ、ウシタキソウ、ウバユリ、オトコエシ、カラスウリ、カラムシ、ガンクビソウ、キツリフネ、キンミズヒキ、ギンレイカ、クサアジサイ、クマシデ、ゲンノショウコ、コメナモミ、サジガンクビソウ、シュウブンソウ、シラネセンキュウ、ツリフネソウ、ノブキ、ハダカホウズキ、ヒメコウゾ、フタバアオイ、ミズタマソウ、モミジガサ、ヤブマオ、ヨシノアザミ


2024/06/23

南河内(千早口方面)観察会の記録

 

令和4年5月8日(日) 南河内(千早口方面)観察会

コース:南海高野線「千早口」駅

   → 美加の台5丁を経て延命寺

   → 南海高野線「三日市町」駅

当日配布された資料(植物リスト) →【こちら

当日観察した蘚苔類リスト → 【こちら


 晴天に恵まれ、比較的涼しい絶好の観察会日和。集合場所の「千早口駅」には次々と参加者が集まり、総勢22名となった。10時に大場会長のあいさつの後、担当の木村から地図と植物リストを配布し、コースの概略を説明した。何回か観察会を実施したコースだが、美加の台の造成が始まって、この地域の環境は大きく変貌した。でも、明るい農地や住宅地と暗い山道が交互にあり、多くの植物を見ることができた。

 駅近くには農地が多く、コオニタビラコ(春の七草のホトケノザ)やウマノアシガタ・キツネノボタンなど、黄色い花が目立つ。外来種でやっかいなハタケニラは、秋に咲くニラとは異なりニラ臭はない。竹林でソクズを見る。スイカズラ科からレンプクソウ科に移され葉はニワトコに似る。夏に白い花が咲き秋の赤い実は食用にもなる。帰路の川沿いに見られた。高架道路近くで3mにも達するトウコマツナギを見る。

 このあたりから、古くから残る山道に入る。ツルカノコソウ・ツボスミレ・シャガも白い花盛り。1週間前の下見では咲いてなかったシライトソウも20~30株は開花。チャルメラの形の実を多数つけたチャルメルソウやサンショウソウも多い。クジャクシダ・リョウメンシダ・ジュウモンジシダなど湿った場所を好む特徴的なシダが見られ、ゼンマイ・シシガシラ・イノデ・ヤブソテツなどが続く。マルバウツギやハナイカダ・コバノガマズミやムラサキケマン・ムロウテンナンショウも咲いている。

 その後、美加の台の住宅地を横切り、「延命寺口」のバス停付近から再び山道に入る。住宅地ではコウゾリナ・ノアザミの他、ブタナ・キキョウソウ・コバンソウなどの外来種が多いが、山道に入るとチャルメルソウやヤマネコノメソウ・ハシカグサや前述のシダ植物が多くなる。また、船のような形の実を多数つけた草が密生している。下見の時には白い花が残っている株もあってすぐに分かったのだが、実だけではなかなか難しい。皆さんに何かと尋ねたところ、数人の方はご存じで前回の槇尾山の観察会でもたくさん見られたサツマイナモリである。その後、明るい畑を経て延命寺へ12時半に到着し、昼食をとった。延命寺周辺には以前からササユリが多く見られたが、減ってはいるが開花可能な株もかなり見かける。フタリシズカも開花していた。植栽されたヤマユリもよく育っていた。

 午後1時半頃に延命寺を出て、三日市町駅へ向かう。途中、クサノオウ・ツルニチニチソウ・ヤブヘビイチゴ・カテンソウなどを観察し、昔は水車があって薬草を加工していた大同薬品近くで、キハダの樹皮の苦さを体験した。近くに見かけないフウロソウがあった。調べるとヒメフウロであった。貴重な在来種だが近年は園芸用でも販売され、それらが逸出して広がっているそうだ。小さなつぼみができ始めたマタタビの葉の先がわずかに白くなっていた。川沿いでオニグルミ(下垂する雄花序と上向きの雌花)を観察して、15時半頃に駅に着いた。晴天の下、様々な環境に生える植物を観察することができ、満足していただけたと思う。



槇尾山根来谷方面観察会の記録

 

令和4年4月17日(日) 槇尾山根来谷方面観察会

案内文(参考資料) → 【こちら

下見時に撮った植物の写真 → 【こちら

当日観察した蘚苔類リスト → 【こちら


 槙尾には西国33ヶ所巡りの施福寺があります。参拝はバス停から30分歩いて登るので巡礼さんには最大の難所となっています。槙尾山の標高600mぐらいですが、三国山を経て和歌山に通じ、 標高の割に山が深い感じを受けます。今回は、根来谷の途中までの往復とバス停付近を観察して歩きました。いつものように超ゆっくりで進んだので楽に歩けました。根来谷は杉植林の北斜面にあり、いつも暗い道ですので、あまりカラフルな花が目立つコースではありません。そのかわり、シダ植物が数多く観察できると期待していたのですが、あいにく、道に沿って下草が刈られていて観察できる数は少なくなりました。その分、今回は、コケに詳しい左木山さん(今観察会担当者)にたっぷりとコケの魅力を語っていただくことができました。全部を覚えるのも記録するのもできなくてすみません。

 今回、17人もの参加があり、近年になく盛況でした。槙尾のバス停までのバスの乗車定員が少なく、全員が予定時刻に揃うことができるか大変心配しましたが、10時ごろ、同時に全員揃うことができて本当に幸運でした。午前中は根来谷を登り、時間が来たところで昼食をとって引き返しました。

 谷道でぱっと目立った花はサツマイナモリ(白)とヤマブキ(黄)でした。サツマイナモリは群生というレベルで咲いていました。タニギキョウ(白)もありました、色は地味ですがミヤマカンスゲ、ヤマアイ、サンショウソウ、マムシグサの仲間もたくさん見られました。珍しいところではナベワリが咲いていました。木本ではアオキが花をつけていました。雌雄異株で、ルーペで雄しべだけの花と雌しべだけの花を確認しました。あまり見かけないイズセンリョウもたくさんありました。ハナイカダがありました。カゴノキもありましたが、幼木はカゴノキの代名詞の樹皮模様ではなく、芽吹きの様子や葉の形から同定しました。

 バス道は日当たりがよく、きれいな花がいろいろと見られました。オオバタネツケバナ(白)、カキドオシ(赤紫)、シャガ(白)、ジロボウエンゴサク(桃)、関西/西洋タンポポ(黄)、ヒメオドリコソウ(桃)、タチツボスミレ(薄紫)、ヒメスミレ(薄紫)、ムラサキケマン(赤紫)、キュウリグサ(青)、オニタビラコ(黄)、クサイチゴ(白)など観察機会の多いものが咲いていました。木本で花が目立っていたものは、ヤマツツジ、八重桜、カマツカ(白)、ヤマウグイスカグラ(桃)、ハナズオウ(桃)、ウワミズザクラ(白)などでした。その他をあげておきます。ブナ科ではアラカシ、シラカシ、ウラジロガシ、ツクバネガシ、コジイ、コナラ、マテバシイ。その他、イヌマキ、コウヤマキ、タラノキ、シロダモ、ネズミモチ、イチョウ、ヒサカキ、ニワトコ、シキミ、ソヨゴ、コバノガマズミ、カラスザンショウ、エノキなどです。植栽樹がたくさんありました。

 シダではイワガネソウ、ゼンマイ、キジノオシダ、オオキジノオ、シシガシラ、トウゲシバなど25種ぐらい。コケは30数種類。岩壁に生えるハマキゴケは乾燥時は茶色ですが、スプレーで水をかけるとわずか10秒で緑色に変わりました。アブラゴケは光にかざしてルーペで見ると、大きな細胞が見分けられました。

2024/06/07

茨木市下音羽渓谷観察会の記録

 

令和3年11月14日(日) 茨木市下音羽渓谷観察会

 11月の少し寒さを感じる中、紅葉を楽しむにはいい観察会になりました。

阪急バスが車作バス停についたのは10時40分でした。そこで、はじめに大場会長より挨拶がありました。そして、出原さんから今日の観察会のコースと見どころについて話をしていただきました。1つ目はエドヒガンを見つけること、2つ目は野生のキクのヨメナとシロヨメナとノコンギクとイナカギクなどの標本を使って見分ける方法を教えていただきました。それらの花が今咲いているからです。手触りが見分けるポイントになるとのことでした。

出発し、収穫のすっかり終わった田んぼの横を通るとヤクシソウ、タマガヤツリ、アキノタムラソウ、ママコノシリヌグイなどを見つけることができました。そして、目あてのキクを見つけ詳しく観察しました。はじめはヨメナのようでした。さらに進み林の中に入っていくと、同じような花ですが葉や茎の手触りや冠毛の観察からノコンギクであることがわかりました。林を作っている樹木にはコジイやクヌギやクサギ、ニガキ、シラキ、コバノガマズミ、ケケンポナシ、アワブキ、ホソバタブ、エドヒガン、イヌコウジュなどがありました。出原さんの話ではこのような地域は中間温帯と考えられるそうで、カシの仲間にとって冬の寒さが厳しく育ちにくく、ブナの仲間にとっては夏の暑さが厳しく育ちにくいため、前に出てきたような植物が森を作るのだろうということです。その仲間にエドヒガンがあるのだと考えられ、日本中のいろんなところにエドヒガンはあるのだそうですが、中間温帯のようなところにぽつぽつと育つと考えられるとのことでした。橋のたもとで見つけたリンボクはずいぶん大きなもので、葉は鋸歯も目立たなくなっていました。この木はヒイラギガシとも言われ、幼木はヒイラギのようなとげのある葉だそうです。林の中には沢山の種類のシダがあり、岩についたマメヅタの観察をしたり、一つ一つ写真を撮ったりする方もいらっしゃいましたが、私は浅学なため詳しく記録することはできませんでした。

12時20分頃に昼食の場所にと考えて所についたのですが、下見の時と違って沢山の車がとまっていたため、急遽少し先の河原で食事をすることにしました。おかげできれいな川の横で固まって食べることができました。午後は林の道を進み、ナギナタコウジュ、ゴマギ、ヤブサンザシ、シュウブンソウ、アカガシなどを見ることができました。林をぬけると棚田が広がるところへ出ました。そこではセリ、ミゾソバ、カラスウリ、サクラタデ、ミゾカクシなどがありました。そしてキクの仲間イナカギクを見つけることができました。

 そして、3時過ぎには忍頂寺のバス停につくことができました。そこで木村さんから挨拶があり、この観察会が今年度最後の観察会であること、1月15日(土)に会員発表会があることの連絡がありました。来年度もよろしくということで今回の観察会を終えました。

下は観察会で見たヤブサンザシの実です。


 

枚方市穂谷方面観察会の記録

 

令和3年10月31日(日) 枚方市穂谷方面観察会

  穂谷は日本の里100選に選ばれたところで、NACS-J(日本自然保護協会)の全国調査(モニ1000)の重点地域に指定されています。何日か良い天気が続いていたのが下り坂で、前日からの雨が心配でしたが、幸運にも家を出るころには止み、当日は温かい日差しにも恵まれました。京阪電車「枚方市」駅発のバスがJR「津田」駅を経由して穂谷終点に10時に到着、バス停近くの公民館でトイレを済ませて、往復コースで観察をスタートしました.。

  2週間前に下見を行い、今回の観察会で会員の方に見ていただきたいと思う植物が幾つかありました。リンドウ、ワレモコウ、スイラン、ウメバチソウ、センブリなど、数が減っていたり、今、平野(丘陵)部ではなかなか見られないものです。このうち、ウメバチソウ(写真左)は今回の下見では見られませんでしたが1年前の同時期に生えていることを確認していました。耕作地の間の道なのでたいした勾配もなく、全行程も4㎞程度ですから、いつもの超ゆっくりスピードでの観察ではしんどいことはありませんでした。

  スタートしてすぐに目を引いたのは、たわわに実った大きな柿の木です。開けた景観で、里山の風景そのものを感じました。竹林に挟まれた道を通るときは、暗さと涼しさを感じました。途中、イカタケというキノコを見ました。名前のとおり、10本あしのイカを彷彿させる面白いキノコです(写真中)。以下、観察できた植物のいくつかを紹介します。

  「白い花」 ノギクの仲間、コウヤボウキ、ウメバチソウ、センブリ、など、 「黄色い花」 ヤクシソウ、イヌガラシ、コナスビ、スイランなど、 「青色~紫色~赤色の花」 キツネノマゴ、ラッキョウ、リンドウ、ワレモコウ、イヌタデなど。花が咲いていたものの合計40種以上。  「赤い実」 カラスウリ、ウメモドキ、サネカズラ、ヤブコウジ、サルトリイバラなど。実のついていたものの合計25以上。 これらの数字にイネ科、カヤツリグサ科などの地味派は含めていません。

  12時になり、日当たりのよい場所で昼食休憩を取って、集金と記念撮影をしました。それから、さらに奥へと歩き、カヤネズミが生息しているオギ原(耕作をやめた田んぼ)まで行きました。ヒレタゴボウの花とガマの穂を見て引き返し、14時40分にバス停に戻りました。全体にうまく運んだ観察会でしたが、下見時に見られたサワギキョウがもうなかったのが残念です。左木山さんが、道々、コケの解説をしてくださったこと、センブリ(写真右)が下見で確認した場所になく、コースから外れたところのものを左木山さんだけが見られたことを付け加えておきます。


下の写真は観察会で見たアイダクグの小穂。アイダクグはヒメクグに似ていますが、花序がやや楕円形になり、小穂の鱗片に棘があります。


 

2023/10/05

地黄湿地で見た植物

  2023年9月24日に実施された地黄湿地での観察会で見た植物(一部)です。

シロイヌノヒゲ(ホシクサ科)

ハリイ(カヤツリグサ科)

コイヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科)

コマツカサススキ(カヤツリグサ科)

スイラン(キク科)

ヒメシロネ(シソ科)

コケオトギリ(オトギリソウ科)

キガンピ(ジンチョウゲ科)

キセルアザミ(キク科)

サワギキョウ(キキョウ科)

アケボノソウ(リンドウ科)