2025/06/07

2024年4月21日 石清水八幡~淀川背割提観察会 の記録

雨模様であったが、大阪府の朝の降水確率が50%であったため、開催することとなった。

京阪石清水八幡駅を傘がなくても良い程度の小雨の中、10時に出発。駅前で、葉に深い切れ込みあり、痩果が赤いアカミタンポポを確認した。そのあと、石清水八幡の一の鳥居をくぐり、池に貴重種のアサザが植えられているとのことで観察した。池の右隅には、藤棚があり、ちょうど咲き始めたところであった。池の大部分はハスに覆われているが、藤棚の下にアサザらしい葉があるが、場所をかえるとすぐ近くに、葉にぎざぎざのあるアサザを確認した。昨年5月1日の下見時には花も確認できたが、今回は少し早いため見られなかったのが残念であった。そのあと、神応寺の方面に行く、水路沿いに、イチハツやヒメウツギ、アマドコロなどの花が見られた。クサノオウやヤエヤマブキを見て、参道に入ると、シャガの花が咲いており、さらに上ると斜面一面を覆い尽くしているところもあり壮観であった。参道では、ヤマアイ、ヤブニンジン、タニギキョウ、タチツボスミレ、ナガバノタチツボスミレ、キランソウ、ムラサキケマンなどの花が見られた。参道の谷をへだてた向いの斜面には、クルマシダが一面に拡がっているところがあるが、行場では、間近に葉を見ることができた。さらに進み、アオオニタビラコ、ヌカボシソウ、ベニシダとフモトシダの芽生えの姿、コンテリクラマゴケなどを見て、本堂に到着。色々な花木が植えられているが、ヒラドツツジではないかと思われるもので、萼の根元まで花弁が5つに分裂しているものがあり、みんなで感心して見ていた。階段を下り、石清水八幡の一の鳥居をあとにして、元来た道を引き返し、大谷川に降り、岸に生える植物を観察した。そこでは、キツネノボタン、ヤガミスゲ、オオカワヂシャ、セリ、イヌガラシなどの他にイグサ科の帰化植物のコゴメイがあり、茎を縦に裂くと、髄に空洞が有り、イ(イグサ)との区別点を確認した。

京阪電車の鉄橋の下をくぐり、京阪国道沿いを背割堤方面に進む。11時50分頃、「さくら出会い館」に到着、集会室で昼食をとった。部屋には桂川、淀川、木津川の改修の歴史が分かるパネル展示があり、宇治川は巨椋池を経由して淀川に流れていたのを改修し、水草で有名だった巨椋池は干拓し今は耕作地になっていることや、背割堤は宇治川の洪水対策として、明治時代の改修でも設けられたことなどが理解できた。昼食後、12時30分ころから、雨脚が少し強くなったなか、背割堤を下流方面に向けて出発。堤の上から、木津川河川敷に黄色いカラシナが一面咲いているのが見られた。木津川の河川敷に降り、カンサイタンポポ、セイヨウタンポポ、ブタナ、ノアザミ、ナヨクサフジ、トゲミキツネノボタン、セイタカヨシ、ナガバギシギシ、スイバ、クコ、イタドリなどを観察して、背割堤を超えて淀川の河川敷をさかのぼる。淀川の河川敷は木津川に比べ幅が狭く、木々がたくさん育っており、それらの樹木の下に育つセイヨウイラクサ、ヤワラスゲ、オドリコソウの花などを観察して、雨脚が強くなったこともあり、石清水八幡駅にもどり、13時50分頃解散した。雨の中であったが、普段見られない植物が多く見られた観察会であった。

(今井周治 記)



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